|
|
|
|
|
ああ、まただ・・・。
そう感じる時刻はいつも深夜。
コンビニか吉野家に駆け込みたくなるようなこの衝動。
決まってこのゲームをやっていると自然に腹が減ってくる。
ゲームを進めるためには必ず通過しなくてはいけない食事イベント。
俺は借りてから2ヶ月以上経つと言うのに、この苦痛には未だ耐えられないでいた。
Fate/StayNight
このゲームは、本来より妄想力豊かなプレイヤーをまるであざ笑うかのように美味そうな料理が出てくるのだ。
それも決して中途半端でない手の込んだものばかり。
肉じゃが ほうれん草のおひたし かじきのから揚げ 鶏肉の照り焼き ―――数えていたらキリが無い数多の料理。
なかにはえび団子やクラムチャウダーといった家庭の料理を超えたものも・・・。
これだけの腕前を持った奴が料理を毎日作るのだ。
セイバーが断食を必死に拒否するのも、桜が士郎を超えようと頑張るのも、藤ねえが食うだけの存在になるのも頷ける。
ただ、プレイヤーがひたすら空腹に耐え続け・・・
Fateのキャラは美味そうに飯を食いつづけるといった状況はなんとかならないものか?
シチュー・・・美味そうだ・・・・・・<やや限界
そして、俺の我慢が限界を超え、マジで許せなくなった台詞がコレである。
凛「藤村先生曰く、今までで一番おいしい夕食なんですから、みんなに分け与えた方がいいんじゃないかって話です」
桜「基本的にはきのこの炊き込みご飯ですよね。油物を混ぜるかわりに柚子で香りをとってるあたり、細かいです」
ブラウン管の世界では美味そうに食卓を囲んでいる奴らがいる―――
しかもあろうことか凛、「皆に分け与えろ」と言っているのにプレイヤーには分け与えない始末。
この台詞に今まで我慢していた俺の堪忍袋の尾はブチ切れです。
ちなみにこれはFate編「みんな仲良く。」のイベントの一幕。
日にちで言うなら6日目です<我慢弱すぎ
しかし流石にこれはプレイしていて辛い。
プレイ時間6日目という序盤ではあるが、あの長年士郎の飯を食っている藤ねえが
「今までで一番おいしい」と言い切るきのこの炊き込みご飯
桜曰く、油物を混ぜるかわりに柚子で香りをとるほどの手の込みよう。
それを食えずに・・・ただ想像するしかなかったのは俺だけじゃないはず。
俺の現実逃避なら味、食感、喉越しくらいなら妄想することが可n
現実は厳しく、モニタからは味どころか香りすら感じることは出来ない。
だったら・・・
自分で作るしか無いじゃん
レシピは無し。
調理法は俺の独断。イメージしるっ
投影してみせましょう。<博打とも言う
〜用意した食材〜
米1kg
しいたけ1パック
しめじ1パック
たけのこ1個
人参1本
近所のスーパーで通報されなかったと言うことは、きのこの前でやたら唸る俺を目撃されなかったと解釈する。
普通ならこの材料を適当に刻んで醤油、みりん等で味付すれば、きのこの炊き込みご飯の完成なのだが
ただ同じ物を作っていては面白くない。
どうせ作るなら原作を超えるくらいのきのこの炊き込みご飯を作ろうではないか。
だがどうする?
相手は柚子なんかを使うほどの腕前。
生半可な調理じゃ勝てるはずが無い。
衛宮士郎の炊き込みご飯を超えるには―――――
なにか、インパクトがあって尚且つ美味い物。
イメージしろ
普段から食べ慣れているものじゃダメだ。
もっと口に入れた瞬間に襲撃を与えられる食材・・・。
同時にご飯に合わなくてはいけない。
俺は知っている。
あの上品な香りを漂わせ、この季節における最高の食材―――っ
秋の味覚の王様を
松 茸━━━━(゚∀゚)━━━━!!
コレだ。この季節における究極の食材。
その香りはきのこの頂点に相応しい・・・っ。
食ったこと全然無いんだけど。素材で勝負だ。
秋ならではの食材、箱も無駄に豪華です。
きのこの王様である松茸。香りもパック越しから伝わってきます。
こいつを使って最高の炊き込みご飯を作ってやるわッ。
トレース・オン
会計開始
レジ員「全部で2300円になりまーす」
高ぇな、中国産なのに・・・。(´・ω・`)
でも2本で980円。国産は話にならないくらい高いとか・・・。
で、帰宅したわけだが早くも後悔。
作り方が全く分からない
ヤベェ、今回は以前のホットケーキみたく簡単に作れるモノじゃない。
しかも自宅で米を炊くなんて中学生以来です。
こういった料理を滅多にしない俺は、味付けなどの手順が全く分かりません。
ダシは昆布じゃなきゃダメか、いや椎茸からもダシがでるわけだから・・・味付けは醤油でいいのか、酒の分量とか・・・・・・
もう適当にやっちゃえ
軽量スプーン?んなもんどこにあるのかすら・・・。
〜愛エゴクッキング〜(Fateの「きのこの炊き込みご飯」編)
しいたけは傘の部分だけ千切りにします。
茎の部分は食えないと思ったので廃棄。
しめじは根元を切ったら1本ずつになるようにバラします。
これだけでかなりの具です。
筍は銀杏切りにし、よく水で洗います。
きのこがメインなので筍は半分くらいで十分です。
人参も1/2にして半月切りにしておきます。
これで炊き込みご飯に足りなかった色合いを付けることが出来ます。
おー、なんかそれらしい具材になってきたぞ。
合っているかは別として。
さて、ここでついに
松茸をさばきます。
正直、松茸なんてさばいた経験無いです。
そもそもこんな豪華な食材は我が家じゃバグが起こらない限り出てきません。
出てきたときは我が家の異常事態。ママンが何か企んでいる時でしょう。
だが、どうも松茸の形にはなんらかのエロスを感じるのは気のs(略
と、一体どうさばいたらいいのかわからないまま悩むこと10分・・・
これでいいのかしら?<かなり不安
高級食材なだけに誤った調理をしてしまったらシャレにならない。
俺のこの奇行もシャレにならないが、なんかの料理番組でこんな感じの松茸を見た(ような気がする)
柚子は時期が過ぎているので、かぼすで代用。
限界まで絞り込みます。
香りなんて松茸にかき消される気がするが、意外と隠し味になるかも。
醤油を少々、酒を少々、塩を少々入れて軽く混ぜます。(かなり適当)
水分はきのこに吸われる分を考えて30ml程大目に入れます。
先ほど切った食材&シーチキン1缶を入れます。(シーチキンの油は少なめに)
それでは〜
レッツ 炊飯 GO!GO!(゚∀゚)
我が家の炊飯器はおこげが任意で作れるナイスな機能搭載。
勿論、ここはおこげONにします。
真っ黒にならなきゃいいが・・・。
待つこと1時間・・・。
炊飯器「ピーッ、ピーッ」
キタ━━(゚∀゚)━━!!
・・・緊張の一瞬。
パカッ
デキタ━━ヽ(゚∀゚)ノ━━!
うおおっすげえ松茸の香りだッ。
一緒に入れたはずのかぼすが完全に打ち消されてやがる。
米も硬すぎず、柔らかすぎずの見事な炊き具合。
ラーメン用のどんぶりに盛って遅めの朝食。
やべぇ、普通に美味そうだ。
しいたけ、しめじも入れたのに俺の目には松茸しか見えてません。
では、いただきま〜す(・∀・)
―――――超 う め え
すげえ、俺。初めて作った炊き込みご飯だぞ。しかも調味料は適当で。
塩加減といい、味といい完璧。まさに天才の域。
こんなどんぶり1杯なんて瞬殺してやりました。満腹です。
あら?
俺、さっき丼に山盛りで食ったよな。
なんで、こんなに残っていrあ
米1kg全部炊いたんだ。
オーマイゴッド
どうしよう、米なんて滅多に炊かないからこんな大量に出来るとは思わなかった。
お、おちけつ、俺。
こんな時は・・・そう、おにぎりにすればいいんだ。
士郎も確か作りすぎた分はおにぎりにして明日の昼飯にしようと言っていた。
なるほど、こうやって保存しておけばまた腹が減ったときに手軽に食えるわけか。
いくつ作ればいいんだ?( ̄□ ̄)
なんじゃコリャ、全く減らねえぞ。
握っても握っても米が沸いてくるみたいじゃねえか。
もう10個目握っているのにまだラーメンどんぶり1杯山盛りで残ってやがる。
あ、ラップが無くなっちゃった・・・。
――――仕方ない。最後の手段だ。
あまり他人には食べさせたくなかったのだが、処分しないわけにもいかない。
折角の秋の味覚。あの人達にも食べてもらおう。
ごめんくださ〜い
愛エゴは
2004年11月11日で
HP開設3周年を迎えます。
開設当初の俺は高校3年生。
早いものです。
何度もHPの趣向について考えさせられました。
やっぱり
俺には真人間ムリだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ
○| ̄|_
〜後日談〜
母「・・・?」
俺「ん、どうかした?」
母「いや・・・この松茸って箱なんだろう・・・」
知らない、俺は知らないぞ<捨て忘れ
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||